【写真特集】諦めと再生、フクシマの物語
ニューズウィーク日本版 / 2018年3月8日 18時30分
三瓶さんが、津島で酪農をしていた時のような充実感あふれる暮らしを取り戻すには、時間がかかるかもしれない。新しい牧場もまだ利益が出ていないようで、「馬が食べてしまって終わりだ」と苦笑いする。
私は今後も三瓶さんたちの生活を記録していくつもりだ。それは1日1日に「意味がある」、復興の軌跡だから。
預かっている馬に餌を与える
馬に運動をさせる三瓶
朝の作業後に大玉村に建てた家で朝食を準備する三瓶夫妻
帰還困難地域を貫く国道からは検問所が撤去されたが、津島の自宅に続く細い道には新たなゲートが作られた
大玉村に大雪が降る
震災以降、誰も使用することがなくなった浪江町昼曽根のバス停
現在も本宮市で酪農を続ける今野剛。1人で作業するため1日の大半を牛舎で過ごす
早朝の作業を終え、厩舎から車を運転して大玉村の自宅に帰る三瓶
正月や連休には娘たちが孫を連れて大玉村の自宅を訪れるため、にぎやかになる
原発事故後、周辺では除染作業で出た土があちこちに集積されるようになった(飯野町)
<撮影:郡山総一郎>
1971年宮崎県生まれ。2001年から写真家として活動し、国内外のメディアや美術館で作品を発表している。写真集に『戦争の後に来たもの── カンボジアが映す時代』『原発と村』『FUKUSHIMA×フクシマ×福島』などがある
Photographs by Soichiro Koriyama
<本誌2018年3月13日号掲載>
郡山総一郎(写真家)
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