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「五つ星運動」が躍進でも、イタリアは再選挙に突入?

ニューズウィーク日本版 / 2018年3月17日 15時30分



今回の選挙結果に危機感を募らせているのはEU幹部だ。選挙戦でEU寄りの姿勢を打ち出したのはレンツィ率いる中道左派連合のみ。伝統的にEUの統合深化を目指してきた中道左派勢力がオランダ、フランス、スペインに続き、イタリアでも敗れたことは注目に値すると、米シンクタンクの大西洋協議会のイタリア政治専門家、バート・オースターベルドは指摘する。

極右の同盟と同様、五つ星も反EUを掲げてきた。ただ、オースターベルドによると、「投票日が近づくにつれ、(対EUでは)より穏健な姿勢を打ち出すようになった」という。

連立政権の枠組みは今のところ不明だ。交渉が決裂すれば、再選挙が行われることになる。オースターベルドはその確率を「50%以上」とみる。「五つ星と同盟が組めば安定多数になるが、この2党は主要な政策では水と油のように違う」

かといって宙づり議会では何一つ決まらない。イタリア政界の混迷は当分続きそうだ。

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[2018.3.20号掲載]
デービッド・ブレナン


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