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小国アルメニア、抗議デモで強権と腐敗から国を救う

ニューズウィーク日本版 / 2018年4月24日 16時20分

「若者や学生も参加し、前例のない規模の抗議デモになった。全ては平和裏に行われていたが、2日目に警察がデモ隊に閃光発音筒を発射し、デモを率いていた野党指導者のニコル・パシニャンを含む40人以上が怪我をした」と、自らも負傷したデモ参加者の一人、ゲイボーグ・バビヤンは語る。



パシニャンは違法に集会を組織した容疑で身柄を拘束されていたが、サルキシャンの辞任に先立ち釈放された。与党のメンバーらと交渉を行ってきたというパシニャンは、近いうちに公式声明を発表するとしている。

「治安部隊の一部がデモ隊側についたことが転換点となったようだ」と、アルメニア人の政治アナリスト、リチャード・ギラゴシアンはフェイスブックに投稿した。

バビヤンは、自分も含め多くのデモ参加者はアルメニアの今後がどうなるかは分からないが、サルキシャンが率いる与党・共和党の一党支配だけは許せないと語った。

「そこには根深い腐敗のシステムがある。サルキシャンは国民だけではなく共和党をも支配していたから、辞任でその腐敗のシステムが暴かれることを期待する。共和党は権力の座から去れ、というのが、国民の強い意思だ」

「今後の変革のロードマップについては、パシニャンの発表を待つつもりだ。言えるのは、私たちが現代における最悪の独裁者の一人を倒したということだ」

(翻訳:森美歩)



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