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米中貿易戦争はトランプに勝算、エコノミストが予想

ニューズウィーク日本版 / 2018年7月6日 20時30分

それでも、トランプが始めた貿易戦争が最後はアメリカ経済にも大打撃を与える可能性は否定できない。

「さらなる関税障壁や非関税障壁を一方的に相手国に課すことになるような、貿易紛争の相当程度激化しているのは事実だ」と、カナダのスコシアバンクのチーフエコノミスト、ジャンフランソワ・ペローは言う。「2019年には、貿易面の不確実性はアメリカの成長率の足を引っ張る要因になるだろう」

コンティナム・エコノミクスの予想はもっと深刻だ。報復関税の応酬はアメリカの経済成長を脱線させるかもしれないと。希望は、貿易戦争の当事者がいずれはテーブルについて交渉し、市場の心配を取り払ってくれることだ。そうすれば経済への悪影響は最小限に抑えられる。



関税率は当該国の貿易赤字にほとんど影響しないと、ピーターソン国際経済研究所のゲーリー・ハフバウアー上級研究員は言う。

トランプは、アメリカの雇用を奪う中国の不公正貿易慣行を正させるためには、関税が強力な武器になると雄弁に語ってきた。

だがハフバウアーによれば、もしトランプが公約のすべてを実現したとしても、巨額の貿易赤字に大した変化はないという。2018年の貿易赤字は3000~3500億ドルだろうと言う。それに対して、アメリカの中国に対する貿易赤字は2017年で3750億ドルだった。

「対中貿易赤字は、減っても500億ドルぐらいだろう。お互いに輸出も輸入も減るだろうが、それでも赤字が大きく減ることはない」

(翻訳:河原里香)


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