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働き方改革とは無縁の「過労死予備軍」が多い職業は?

ニューズウィーク日本版 / 2018年7月25日 16時0分



以上は2017年の数値だが、過去5年間の変化も出してみた。横軸に2017年の過労死予備軍の出現率、縦軸に2012~17年にかけての増加ポイントをとった座標上に、68の職業を配置すると<図2>のようになる。



働き方改革の影響か、この5年間で過労死予備軍率が減っている職業が多い。医師は依然として過酷な状態だが、以前よりは下がっている(14.5%→11.1%)。その一方で、採掘従事者は2012年では皆無だったが17年では5.9%になり、増加幅が最も大きい。教員も、過労死予備軍率が上昇している。学校には、働き方改革の波はまだ届いていないようだ。

今月上旬に、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」が公布された。働き過ぎを是正する規定が盛り込まれ、残業時間は「月45時間、年360時間」を原則として、やむを得ない場合でも「年720時間、単月100時間」が上限とされている。違反した企業には罰則が科される。

現状では、月100時間(年1200時間)以上残業している労働者が数多くいる。働き方改革は日本社会の最重要課題だ。罰則付きの法律が施行されることで事態がどう変わるか注目される。

<資料:総務省『就業構造基本調査』>

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舞田敏彦(教育社会学者)


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