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韓国では「ウェルビン」ブームで、納豆が意外な人気

ニューズウィーク日本版 / 2018年7月30日 16時0分

健康食ブームと1人飯の増加に加えて、韓国独自の料理に似ていることも消費の拡大に繋がった要因だ。

外国の食品は韓国ではマニアの間で広がる程度だが、大豆を使った食品や発酵食品は日常的に食されており、外国料理を食べなれない人にも抵抗は小さい。

韓国では日常的に豆腐料理を食し、夏バテ防止にコングクスが食されている。コングクスは豆乳スープを使った夏季限定の麺料理で、韓国の夏の風物詩にもなっている定番料理である。

乳酸菌を多く含むキムチやマッコリを好む韓国ではヤクルトも人気が高い。1969年に合弁で創業した韓国ヤクルトは2017年に売上が1兆ウォンを突破した。店頭販売は行わず、韓国全土で1万3000人のヤクルトアジュンマ(ヤクルトおばさん)が路上販売を行なっている(ソウル経済)。

女性の職業が限られていた1970年代、ヤクルトの販売員は人気の職業となったが、勤務時間が短い仕事で子育て中の主婦など希望者は多く、2013年時点で1万3000人の女性が販売に従事している。2014年からは電動カートによる移動販売を行なっており、最寄りのヤクルトアジュンマを探すアプリも登場した。スーパーにはヨーグルトという模倣品も並ぶ人気商品となっている。

納豆もヤクルトも外国食品だが、「ウェルビン」ブームに加えて、伝統的な食品と同じような味と成分をもつことが人々の心を捉えているのだ。



佐々木和義


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