1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 国際
  4. 国際総合

フロリダの科学者が赤潮の浄化に成功?

ニューズウィーク日本版 / 2018年8月20日 18時15分

(同。大量死)


同州サラソタ郡のモート・マリン研究所が開発したその装置、「オゾン・トリートメント・システム」を使えば、2017年10月の大量発生以降、同州に多大な被害をもたらしてきた赤潮の原因となる有毒な微生物を除去することが可能になるかもしれないのだ。米CBSニュースが8月18日に報じた。

まず、赤潮の被害を受けた汚染水を吸い上げる。次にオゾンを注入し、毒を放出する微生物を殺す。最後に、浄化された水を海に排出する。毎分約1135リットルの処理能力がある。ただしオゾンには毒性があるので、浄化以外の用途で外に漏れないよう管理を徹底する必要がある。

「これで赤潮も、毒も、異常発生で海を汚染する過剰な微生物も除去できる」、と装置を開発したモート・マリン研究所のリチャード・ピアス博士は言う。

別の地域でもきっと応用できる

科学者たちは今年6月、この装置を使った初の実験を行い、プールの水から赤潮を取り除くことに成功した。さらに8月17日までの1週間、フロリダ州南部ボカグランデにある運河で行った実験も成功したことから、赤潮被害を受けた州内の別の地域でも必ず応用できる、と研究チームは確信する。

採取したサンプルの分析結果は今週中に公表できる予定だと言う。

装置が公開されるわずか数日前の8月13日、フロリダ州のリック・スコット知事は7つの郡に赤潮の非常事態宣言を出した。対象はシャーロット郡、コリアー郡、ヒルズボロ郡、リー郡、マナティ郡、ピネラス郡、サラソタ郡だ。

観光エリアにあたる地元のビーチでは、今年8月だけで120万トン以上の魚や海洋生物の死骸が回収された。

(翻訳:河原里香)


ジャニス・ウィリアムズ


この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください