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マッチョな男が高級車で飛ばしたがるワケ

ニューズウィーク日本版 / 2018年8月21日 15時30分

【4】恵まれた環境で育つ

テストステロン値はその人が育った環境も教えてくれる。英ダラム大学などの研究チームが360人のバングラデシュ人男性を調査したところ、イギリス育ちでイギリス在住の人は、バングラデシュ育ちでバングラデシュ在住の人よりもテストステロン値が有意に高いことが分かったという。イギリス育ちのほうがバングラデシュ育ちの人より背が高く、思春期を早く迎える傾向も確かめられた。

途上国では感染症や栄養不良のリスクが高いが、筆頭著者のケッソン・マジッドによれば、こうした健康リスクのない状況ではテストステロンの値が上がりやすいそうだ。



【5】典型的ナルシシスト

メルボルン大学(オーストラリア)のニコール・ミード准教授らの研究によれば、テストステロンは「社会的に有害なナルシシズム」を助長する。テストステロン値の高い男女に権力を与える実験を行ったところ、搾取的・特権的な行動が目立ち、権力を乱用する傾向も見られたという。テストステロン値の低い人では、そうしたナルシシスト的な行動は見られなかった。

実験では約200人の男女を集めてランダムに「ボス」の地位を与え、統率力を試す作業をやらせ、その過程で不正行為や他人を犠牲にする行為の有無を観察した。ミードによれば、「テストステロン値が高い人は権力志向が強いが、統率力を欠く」傾向があるそうだ。

【6】それでも心臓は丈夫

ボストン大学などの研究チームが10年にわたって実施した追跡調査によると、テストステロン補充治療を受けた男性では治療を受けなかった男性に比べ、心臓疾患などによる死亡率が有意に低く、血糖値や血圧、体重も対照群より低かったという。つまり、テストステロンは健康な心臓の味方ということ。

いかがだろう? 何となくドナルド・トランプ米大統領に当てはまりそう。強心臓も、大統領選で証明済みだ。

<本誌2018年8月14&21日号掲載>


スコッティー・アンドルー


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