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米中貿易戦争:中国のLNG関税で米エネルギー産業に打撃

ニューズウィーク日本版 / 2018年9月25日 16時0分

喜ぶのは、世界の他のLNG産出国。ロシア、中東、東アフリカや地中海東部地域はいずれも、LNGの輸出量拡大を目指している。

米国産LNGには依然として「格安」という利点があるものの、投資を呼び込む上では中国のような巨大市場へのアクセスに障害がないプロジェクトの方が有利だろうとボードフは言う。

米中貿易戦争の影響を特に受けそうなのが、アラスカ州のプロジェクト。同州ではノーススロープからアラスカの輸出施設までパイプラインを通じて天然ガスを移送し、LNGにして輸出する430億ドル規模のプロジェクトが進行中だ。ここで生産したLNGの大部分は中国の国有エネルギー企業に輸出する予定だった。

今のところ、開発業者は楽観的だ。「貿易をめぐる現在の問題がアラスカLNGプロジェクトの開発を危険にさらすとは思えない」と、アラスカガスライン開発公社のジェシー・カールストロム広報担当は言う。

彼はまた、開発業者は「実際にアラスカ産LNGが中国に輸出できるようになる前に米中貿易摩擦が解消されていること」を期待するとも語った。

(翻訳:森美歩)

From Foreign Policy Magazine



キース・ジョンソン


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