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株の世界もAIブーム、ロボアドバイザーに死角はないのか

ニューズウィーク日本版 / 2018年9月26日 19時0分

......と、ここでひとつの疑問が出てきます。「それって、証券会社の営業マンや銀行の窓口相談と同じでは?」

たしかに、しっかりとしたヒアリングを行ない、取扱商品の垣根を越えて、本当にお客様のためのポートフォリオを形成してくれることが、証券会社や銀行の理想の形と言えます。しかし現実には、そういった優秀な営業マンはどれだけ存在するかわかりません。

そこで、ロボアドバイザーの出番です。



ロボアドバイザーが人間に勝る4つの理由

ロボアドバイザーは、次の4つの点において人間よりも優っていると言えます。

・コストが安い
・金融商品(ETF)の充実
・少額から投資が可能
・オンラインで完結

●1.コストが安い

どのロボアドバイザーも、だいたい運用資産の1%(年間)の手数料がかかります。銀行窓口や証券会社の営業を通した取引を考えれば、圧倒的な安さと言えるでしょう(通常、投資信託は信託報酬を含めて約4%、証券は売買ごとに手数料がかかります)。

これは当然、人間を介さないことによるコスト削減と業務の効率化の恩恵です。手数料をあまり意識していない方もいますが、コストは投資利回りに直結します。投資家としてはしっかりと見極めるべきポイントです。これまで見えにくかった「金融商品の手数料」の明確化にもつながるかもしれません。

●2.金融商品(ETF)の充実

ロボアドバイザーのコストの安さのもうひとつの要因として、ETFが挙げられます。ここではETFの説明は省きますが、世界中の金融商品(米国株や金、債権など)がETFとして売買可能になったことで、「それぞれの個人投資家のニーズにあったポートフォリオを実現できるようになった」と言っても過言ではないでしょう。

(参考記事)最も売れているETF、意外な人気の理由とは?(ETFランキング付き)

●3.少額からの投資が可能

ロボアドバイザーで株を始める人には初心者が多い、という調査結果があります。それは、「質問に答えるだけで自動的に投資ができる」ということもありますが、少額からスタートできる点も大きく寄与しているのではないかと思います。

自分のニーズにあった分散投資(ポートフォリオの構築)なんて、ひと昔であれば5000万円以上の運用資金がある富裕層向けのものしかありませんでした。それが、なかには最低投資金額が1万円というサービスも登場しているのですから、初心者でも気軽に始められるでしょう(分散投資に関しては、ある程度の資金がなければ期待リターンを得られない、という観点もあります)。

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