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NAFTA見直し合意でも、米加関係の修復には時間がかかる

ニューズウィーク日本版 / 2018年10月2日 16時46分

だが一方で、元駐カナダ米大使のブルース・ヘイマンは、ホワイトハウスがカナダとの交渉で見せた傲慢な姿勢はのちのちまで両国関係に影響をもたらすだろうと語った。

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2014年4月から2017年1月までアメリカ大使としてカナダに駐在したヘイマンは本誌に対し、「今回の合意に伴ってアメリカが失った最大のものは、カナダとの友好関係だ。修復には時間がかかる」と述べた。「もっとも大切な友人かつ隣人に対し、あれほど敵対心をむき出しにした。国と国との関係は、単なる取引ではない。より大きく、より広く、より深いものだ」

トランプはカナダのジャスティン・トルドー首相に対し、中国に対するのと同じように一方的関税引き上げという脅しを使い、「不誠実で弱虫」と罵倒した。おまけに、カナダが共闘を約束していたメキシコを裏でそそのかし、カナダ抜きで合意をまとめた。カナダが期限までに合意しないなら、二国間だけで発効手続きに入ると最後通牒を突き付けたのだ。

「何十年もかけて築いた関係でも、一瞬で損なわれてしまうことがある。修復にはそれなりに時間がかかると思う」と、ヘイマンは言う。

ほかの専門家も同様の考えだ。米エモリー大学のジェフリー・ローゼンウェイグ経営学教授はCNNに対して、「わずかな量の牛乳を売るために、主要同盟国との関係を損なってしまった」と述べた。

新貿易協定は米連邦議会に送られ、60日間におよぶ審議期間を経たうえで署名される。

(翻訳:ガリレオ)


シャンタル・ダ・シルバ


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