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台湾は人民解放軍の上陸作戦に勝てる

ニューズウィーク日本版 / 2018年10月4日 17時10分

同様に問題なのは、自国の防衛力に対する台湾人の知識の欠如だ。最近の世論調査によると、台湾人の65%が中国軍の攻撃を阻止する台湾軍の能力に「自信がない」ことが分かった。

台湾には中国の侵攻を阻止する軍事力があることを島民にアピールする取り組みがなされない。一方、台湾と正式な国交を維持する国がどんどん減っているといった無意味な指標で住民は悲壮感を募らせている。

中国軍の作戦は、士気を失った台湾軍を圧倒し、服従させるように計画されている。最も重要な戦場は、台湾人の心の中なのかもしれない。台湾の民主主義にとって、敗北主義は中国の兵器よりも危険なものだ。

アメリカや日本も、台湾の防衛についてはもっと楽観的かつ強気になるべきだ。確かに台湾軍は、上陸した中国軍を抑えられるのは2週間と予測している。だが中国軍も、2週間以内に台湾を制圧できなければ戦争に負けると考えている。

中国と台湾の軍事予算の差は大きく、差は広がる一方だが、台湾は中国の侵略を抑止するために中国と同等な軍事費など必要としない。必要なのは侵攻を思いとどまらせるに足る武器を購入する自由だ。そのためにはアメリカ議会を説得する必要があるが、その政治的バトルに台湾が勝利すれば、中国も台湾侵攻を諦めるはずだ。

<本誌2018年10月09日号[最新号]掲載>



[2018.10. 9号掲載]
タナー・グリーア(フォーリン・ポリシー誌記者)


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