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今年のノーベル平和賞のテーマに性暴力が選ばれた訳

ニューズウィーク日本版 / 2018年10月12日 15時45分



今回の平和賞には、ノーベル賞を贈る側の #MeToo スキャンダルが関係している可能性もある。今年はノーベル文学賞の発表が見送られた。同賞を選考するスウェーデン・アカデミーの会員の夫で、受賞者名の情報漏洩も疑われたフランスの写真家がセクハラとレイプで起訴されたためだ。

平和賞を選ぶノルウェーのノーベル賞委員会と文学賞のスウェーデン・アカデミーは完全な別組織だが、「性暴力に焦点を当てるノルウェーの委員会の決定に一定の影響を与えた可能性はある」と、クレッブズは言う。

いずれにせよ、近年の平和賞は受賞者の活動にあまり役立っていないと、クレッブズら識者は指摘する。03年に受賞したイランの人権活動家シリン・エバディは、イラン政府の圧力で09年に亡命を余儀なくされた。

今年の賞も性暴力の抑止効果はほとんどないと、クレッブズは言う。「問題への関心を高めた点は評価できるが、ISISは聞く耳を持たないだろう」

From Foreign Policy Magazine

<本誌2018年10月16日号[最新号]掲載>

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マイケル・ハーシュ


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