カナダ大麻合法化でも、闇市場で買うしかない人々

だが、合法大麻の値段がいくら程度に落ち着くかは、まだ様子を見る必要がある。カナダでは、大麻の価格、販売場所、購入方法などが州によってまちまちだ。闇市場における価格にも地域によって大きな差がある。相場の全体像や闇市場との価格差などはこれから徐々に明らかになるだろう。

カナダ西岸部ブリティシュ・コロンビア州では、合法大麻1グラム当たりが6.99～13.99カナダドル（5.38～10.77米ドル）になる、とカナダのCTVニュースは伝えた。カナダ統計局によれば、2017年に同州の住民が医療目的以外の用途で購入した大麻の平均価格は、1グラム当たり6.94カナダドル（5.35米ドル）だった。

「合法大麻の価格が闇市場と同じになるか、少し高めだったとしても、闇取引には大きな打撃になる」と、カナダのマクマスター大学マイケル・G・デグルート医学部の大麻専門家、マイケル・アムラング准教授はグローバル・ニュースに語る。



だが、合法大麻の価格があまりに安過ぎれば生産者の採算が合わない。「合法大麻の価格がいつまでも闇市場と同程度に低迷するなら、やっていけない」と、オンタリオ州のジョン・ボロウスキ（35）はテレビの取材に語った。「1グラム当たり10ドルはもらわないと合わないね」

すでに合法大麻市場に乗り換えることを断念した人もいるが、態度を決めかねている人も少なくない。

闇市場は当面残っても、いずれは合法大麻市場に淘汰されるだろう、とメイシーは言う。「こういうことには時間がかかる」

（翻訳：河原里香）


ジェイソン・レモン