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「日中が近づきすぎるとアメリカが...」中国政府高官独自取材

ニューズウィーク日本版 / 2018年10月26日 11時46分

(いや、日本は「中華民国」と戦争をしたのであって、「中華人民共和国」は終戦時にはまだ誕生していなかった。この世にはなかった国だ。中華人民共和国とは戦争をしてない、と言いたかったが、飲み込んだ。「中国人民に損害を与えた。それに中華民国は中華人民共和国に吸収されたのであり、その中華民国を含めて、中国は中華人民共和国しかない」と返してくるのは分かっていたからだ。何より、もっと回答を引き出す方が優先される。)

Q:でも、中国は日本歓迎ムードであることは変わらないんですよね?

A:まあ、明日(26日)を見てるといい。ガラリと変わるはずだ。だからと言って、中国が「親日」になるということはない。それはあり得ない!日中関係が正常化しただけだ。

そもそも、考えてみるといい。2、3日前だったか、日本の自衛隊が「アメリカの海軍と協力して、南シナ海で行動する」と言ったばかりじゃないか。結局のところ、日本はアメリカの同盟国であるということは変わらない。日中関係だって、根本的には変わらないんだということを肝に銘じておいてほしい。経済や科学技術方面では交流が盛んになるだろうけど、根本的な関係は李総理の言った通りだ。彼の姿勢は正しい。

それに日本はアメリカとの同盟関係を放棄しないだろう。もっとも、トランプが日本に対して特に友好的だとは思わないけどね。安倍はトランプと友人だと強調してきたが、トランプは日本に対して友人ではない態度を取るかもしれない。



もっとも、戦略的観点から言うならば、中国もアメリカとの関係を収拾がつかない関係に持っていこうとは思っていない。

Q:では、どのようにして中米関係を収拾させようとしているのですか?

A:それは難しい質問だ。誰が大統領になろうと、中国が大国になれば、必ずアメリカと衝突する。これは歴史的必然であり、不可避のことだ。それにアメリカはここ数十年にわたって、おおむね10年に1回ほどの割合で経済的危機を迎える傾向にある。今年はリーマンショックからちょうど10年。ちょうど経済的な危機にさしかかり始めているということができる。そういう時期をどのようにして乗り越えるのか。アメリカの選択には「戦争」あるいは逆に「世界と深く融和していく」かのどちらかがあるはずだが、トランプは国際社会から孤立して、国際社会を相手に喧嘩を売っている。これは前者、「戦争」への道を選ぼうとしているということになる。その時の攻撃相手は、自分の次に強い国だ。

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