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徴用工判決の背後にのぞく、韓国・文政権の「日本軽視」

ニューズウィーク日本版 / 2018年11月9日 17時10分

気になるのが韓国大統領府や国会議員らの考えだ。日本のある韓国政治研究者は「17年に文政権が発足した後、大統領府や国会議員の中で日本軽視の雰囲気が高まっている」と指摘する。

特に、任鍾晳(イム・ジョンソク)大統領秘書室長をはじめ、大統領府のスタッフの中には民主化を求めた学生運動の出身者が少なくない。彼らは、同族である北朝鮮にシンパシーを寄せて関係改善を強く推進する世代であり、そのためには「米国や日本との関係など気にしなくていい、と考えている」(韓国政府関係者)。

韓国は立法・行政・司法の三権分立を取るが、国内判決が周辺国をはじめ国外でどう受け止められるか、その影響を真剣に考えるスタッフが政権中枢に少ないのも実情だ。日本も外交ルートなどを通じて説明を繰り返す努力は必要だが、韓国には慰安婦問題などほかにも日本に賠償を求める訴訟が存在する。

法より情が勝るという、韓国特有の「国民情緒法」的な風潮も重なり、韓国では今後も同様の事態が繰り返されそうだ。

<本誌2018年11月13日号掲載>



※11月13日号(11月6日売り)は「戦争リスクで読む国際情勢 世界7大火薬庫」特集。サラエボの銃弾、真珠湾のゼロ戦――世界戦争はいつも突然訪れる。「次の震源地」から読む、日本人が知るべき国際情勢の深層とは。


浅川新介(ジャーナリスト)


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