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北朝鮮は「世界一安全な国」、来年のブロックチェーン会議に向けて必死の売り込み

ニューズウィーク日本版 / 2018年11月21日 17時46分

北朝鮮の厳しい情報統制のため、犯罪率に関する信頼できる数字を入手することは困難だ。だが当局とのトラブルで外国人が被害にあった数々の事件は、北朝鮮のイメージを傷つけてきた。



2008年には、人気の金剛山リゾートに近い立ち入り禁止地区に入り込んだ韓国人女性が、兵士に射殺される事件が起きた。昨年は、バージニア大学の学生オットー・ワームビアが滞在中のホテルから政治宣伝ポスターを盗んだ容疑で「国家に対する敵対的行為」で告発され、昏睡状態で釈放された直後に死亡した。この事件の後、ドナルド・トランプ大統領はアメリカ人の北朝鮮への渡航を禁止した。

米朝首脳会談に関する交渉の一部として、金は今年5月に北朝鮮に拘束中の米国市民3人を釈放したが、米国務省は北朝鮮渡航禁止を解除していない。それでも、前例のない高レベルの米朝対話が実現したことから、北朝鮮の街頭やメディアにみられるアメリカへの敵意の誇示は抑制されている。

アメリカと北朝鮮の直接交渉はここ数週間、停滞しているようだが、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、北朝鮮との接近を引き続き歓迎している。南北間の自由な旅はまだ不可能だが、文と金は両国の鉄道システムの相互乗り入れと、要塞と化した軍事境界線の武装解除に関する協定の締結に取り組んでいる。

(翻訳:栗原紀子)


トム・オコーナー


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