スタバ前CEOのシュルツに、大統領選出馬前から退場勧告
ニューズウィーク日本版 / 2019年2月12日 17時15分
各州で1つの党しか「勝利」できないことに加えて、全国にまたがる支持が必要という点は、二大政党のような組織力がない第3候補には不利になる。いずれの政党にも属さない中道派の浮動票は約10%と、それほど大きな存在ではないという現実もある。
とはいえ、この政治システムを乗り越えられると考えたのはシュルツが初めてではない。前ニューヨーク市長で大富豪のマイケル・ブルームバーグもその1人で、過去に無所属の出馬をほのめかしたことがあったが断念した。現在は民主党からの立候補もささやかれるブルームバーグは先週、声明を出し、無所属での出馬は失敗する可能性が高いとシュルツに警告した。
第3候補の出現は大統領選の幕開け時には盛り上がるものだが、こうした候補は結局、二大政党制という崩せぬ壁に直面することになる。彼らはすぐに、巨額の選挙資金(他の候補の投入額をつり上げることにもなる)はほかに使い道があると気付くことになるだろう。
<本誌2019年2月12日号掲載>
※2019年2月12日号(2月5日発売)は「袋小路の英国:EU離脱3つのシナリオ」特集。なぜもめている? 結局どうなる? 分かりにくさばかりが増すブレグジットを超解説。暗雲漂うブレグジットの3つのシナリオとは? 焦点となっている「バックストップ」とは何か。交渉の行く末はどうなるのか。
ジョシュア・スピバク(ニューヨーク州ワグナーカレッジ上級研究員)
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