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不動産投資はもう「安く買って高く売る」投資ではなくなっている

ニューズウィーク日本版 / 2019年2月18日 15時15分

それには、物件のあるエリアも非常に重要です。人口が少ない地域では、必然的に借り手を見つけるのは難しくなります。反対に人気の地域であれば、築30年の中古物件でもそれなりの賃料で貸し出せます。

中古ワンルームマンションから、一棟アパートや戸建て、はたまたビルオーナーまで、不動産投資にもさまざまな種類があります。当然、必要となる金額は大きく違いますし、抱えるリスクも異なります。物件選びの前に、不動産投資によってどんな利益を得たいのかを明確にすることが重要です。

物件探しの際に注意してほしいのが利回りです。確かに利回り10%以上の物件は多くありますが、ほとんどの場合、この数字は「表面利回り」です。上記の説明でも「300万円で利回り10%なら年間30万円の収入」と書いたように、単純に割り算をしただけの数字なのです。



実際には、物件購入時には経費や税金がかかりますし、その後も管理・修繕費や保険料、税金などのコストが発生します。つまり、300万円の資金と利回り10%の物件があったとしても、それだけで年30万円が手元に入ってくるわけではないのです。

物件選びの際には、これらを計算に入れた「実質利回り」と、賃料収入からコストや返済分を差し引いた「キャッシュフロー」(実際に手元に残る金額)を確認する必要があります。高い表面利回りに気を取られて、赤字物件をつかんでしまっては元も子もありません。

自分に合った投資スタイルを見極めることが大切

数万円から始められる株式投資と比べると、不動産投資は投じる金額が大きくなります。借り入れができれば自己資金が少なくて済むことは事実ですが、それはあくまで「借金」であり、返済できないリスクを負うということを忘れずに。

株式にせよ、不動産にせよ、投資信託や債券、金などにせよ、投資には常にリスクが伴います。そのリスクを十分に理解した上で、リスクを負うことを選択するからこそ、リターンを得られるのです。

どんなリスク(投資)を選ぶべきかは、どんなリターンを得たいかによって異なります。年金代わりに老後資金を貯めたいのか、子供の教育費にしたいのか、生活費の足しにしたいのか。それとも、不労所得だけで食べていく生活を目指すのか。

自分にふさわしい投資スタイルを見極めることが何よりも大切です。その選択肢のひとつとして不動産投資を視野に入れてみると、これまで見えていなかった可能性が開けるかもしれません。

※当記事は2018年7月9日にアップした記事の再掲載です。

ニューズウィーク日本版ウェブ編集部


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