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火星探査車「オポチュニティ」が15年にわたる探査を終了 想定寿命の60倍

ニューズウィーク日本版 / 2019年2月22日 14時30分

ベリーボウルと呼ばれる岩石 NASA/JPL/Cornell



2020年には新たなローバーが火星に向かう

予定の90火星日間の探査を終えた時点で移動した距離は812メートル。オポチュニティは元気いっぱいでエンデュランスクレーターという新たな目的地の探査に乗り出した。踏破したことそのものも科学に役立っており、クレーターの斜面をよじ登ったときのすべり量は斜面の傾斜や表面の砂の様子などを解明した。六つの車輪が砂を踏んで通過した痕跡から、火星の表面で風が残したさざなみのような砂紋はおよそ1センチ程度の深さであることもわかった。

その後のオポチュニティは、砂に車輪を取られて動けなくなる危機を乗り越え、32度という急な傾斜を登り、21万7000枚の写真を撮影した。52個の岩石を観察した。2009年には火星に飛来した隕石「ブロック・アイランド」を発見。初めて火星上で確認された隕石となった。

15年の長い活動を終えて、オポチュニティは火星で双子のきょうだいと共に静かに休んでいる。2012年からはキュリオシティが探査に加わり、2020年には新たなローバーが火星に向かう予定だ。火星は少し賑やかになり、大活躍したローバーの姿をもう一度見られる日もあるかもしれない。

オポチュニティの軌跡 NASA Jet Propulsion Laboratory


秋山文野


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