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メキシコ国境に押し寄せる不法移民最多で米国境警備の危機

ニューズウィーク日本版 / 2019年3月6日 16時50分

マカリーナンによれば、新たな移民希望者の90%以上はグアテマラ出身、その他がホンジュラスやエルサルバドル出身で(かつては大半がメキシコ人)、アメリカの手前のメキシコを速やかに通過するため、徒歩ではなくバスなどの移動手段を用いてくるケースが増えている。以前ならアメリカ国境にたどり着くまでに数週間を要していた中米からの移民希望者が、今は数日でメキシコを通過するケースも増えているとマカリーナンは指摘した。



税関・国境警備局の収容施設では、家族単位の移民希望者に対応できるスペースは3000人分。これに対して、アメリカ国境を越境した移民は1月だけで2万8000人以上に達した。

「家族単位や未成年者だけで国境を超える移民が大幅に増加し、ますます辺ぴな場所を選んで潜り込む傾向が強まっている。従って、彼らの移民申請手続きや身の回りの世話などをするNGOの活動も困難に直面している」と、マカリーナンは言う。

特に未成年者についてはより詳細な健康診断を行うための資金や人員の増強が必要だという。CBPは、メキシコと国境を接するテキサス州の町エル・パソに新たな申請窓口を設け、家族単位の移民希望者や、同伴者のいない未成年者に対して、より適切な保護を提供する準備を進めている。

(翻訳:ガリレオ)



※3月12日号(3月5日発売)は「韓国ファクトチェック」特集。文政権は反日で支持率を上げている/韓国は日本経済に依存している/韓国軍は弱い/リベラル政権が終われば反日も終わる/韓国人は日本が嫌い......。日韓関係悪化に伴い議論が噴出しているが、日本人の韓国認識は実は間違いだらけ。事態の打開には、データに基づいた「ファクトチェック」がまずは必要だ――。木村 幹・神戸大学大学院国際協力研究科教授が寄稿。



ベンジャミン・フィアナウ


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