米ミサイル実験計画で米露は核軍拡競争に逆戻り
ニューズウィーク日本版 / 2019年3月15日 15時9分
しかし実際の条約違反と、理論的に条約違反になり得るのとには、かなりの違いがあると言う軍事専門家もいる。
INF全廃条約は、冷戦中の1987年に米ソ間で締結された軍縮条約で、射程500~5500キロの全ての地上発射型の弾道ミサイル、巡行ミサイルの廃棄を求めている。この条約が破棄され、アメリカとロシアが再びお互いにミサイルを向け合えば、ヨーロッパは今後一体どうなるか、ヨーロッパの多くの米同盟国が不安を感じている。
アメリカがいつ再び中距離ミサイルを配備するか(そもそも配備するかどうか)、国防総省は明らかにしていない。しかしアメリカのミサイル実験計画は、米ロ間の軍拡競争が予想よりも早く始まるのではないかという恐れを生んでいる。
※3月19日号(3月12日発売)は「ニューロフィードバック革命:脳を変える」特集。電気刺激を加えることで鬱(うつ)やADHDを治し、運動・学習能力を高める――。そんな「脳の訓練法」が実は存在する。暴力衝動の抑制や摂食障害の治療などにつながりそうな、最新のニューロ研究も紹介。
クリスティナ・マザ
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