無残、少女の足の裏に無数の寄生虫!
ニューズウィーク日本版 / 2019年4月5日 15時10分
<皮膚から潜り込んで足に寄生し、最悪の場合は切断に至らしめるスナノミは要注意の寄生虫だ>
ブラジルの農村部に旅行した10歳の少女の足の裏が、醜い穴だらけになってしまった。無数の丸い穴は中央が黒く、周囲が盛り上がっている。かゆみと痛みで診療所を訪れると、世界最小のノミであるスナノミが皮膚を破って大量に寄生しているという。
医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン』に掲載された症例写真では、少女の両足の裏全体が雌のスナノミが寄生して起こる炎症性の皮膚疾患「スナノミ症」にかかっていた。患部を押すと白っぽい虫(スナノミ)が次々と出てきたという。
原因は、家族と一緒にブラジルの農村部に旅行したときに、裸足のまま豚小屋で遊んだことだという。
スナノミに寄生された少女の足 NEJM
寄生と産卵のサイクルを繰り返す
スナノミは、世界中の熱帯、亜熱帯の全域に生息している。通常は砂浜、家畜小屋、農場といった砂地に生息する。世界保健機関(WHO)によると、雌のスナノミは皮膚の内側、特につま先や足の裏、足やかかとの縁に潜り込んで産卵する。スナノミはジャンプ力が弱いため、スナノミ症の症例の99%は足で発生している。
「寄生したスナノミは2週間で2000倍の大きさに成長し、かゆみと患部の炎症を引き起こす」と、WHOの疾病情報には書かれている。「患部の細菌感染によって、化膿、リンパ管炎を起こすこともある。患部が多数になり、炎症が激しいと歩行困難になる」
WHOの推計によると、南北アメリカの2000万人以上がスナノミ症のリスクにさらされている。産卵と寄生のサイクルを何度も繰り返すとやがて足が壊疽し、切断が必要になる場合もある。
今回の少女は以前にすべての破傷風ワクチンを接種していたため、スナノミの除去と患部の手当てで完治した。
足以外の部位のスナノミ症の症例は極めてまれだが、2018年1月にネパールで男性が性器に寄生された例が報告されている。「カトマンズの65歳の男性が、ペニスに痛みを伴う小さなコブができて外科手術を受けた」と報告されている。
※4月9日号(4月2日発売)は「日本人が知らない 品格の英語」特集。グロービッシュも「3語で伝わる」も現場では役に立たない。言語学研究に基づいた本当に通じる英語の学習法とは? ロッシェル・カップ(経営コンサルタント)「日本人がよく使うお粗末な表現」、マーク・ピーターセン(ロングセラー『日本人の英語』著者、明治大学名誉教授)「日本人の英語が上手くならない理由」も収録。
ハンナ・オズボーン
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