ロシア軍は超能力を使っている?
ニューズウィーク日本版 / 2019年4月5日 16時0分
雑誌「ロシアの兵士」の分析部門でトップを務めるアナトリー・マトビチュクは、RBC誌の取材に対し、旧ソ連の科学者が超能力に関わる分野の研究を行っていたことは事実だと述べた。こうした研究は、特に1960年代から1980年代にかけて盛んに行われたという。
「戦闘目的の超心理学は、実際に一定の地位を占めてきた。(中略)この手法は、ソ連科学アカデミーが人間が持つ驚異的な能力を発見しようとした試みのなかで開発された」と、マトビチュクは述べた。
しかし、ロシア科学アカデミーでニセ科学の撲滅に取り組む委員会の座長を務めるエフゲニー・アレクサンドロフはRBC誌に対し、「戦闘目的の超心理学」などというものは、ニセ科学が生み出した概念だと一蹴した。
「こうした取り組みは実際に存在し、開発も行われ、機密扱いになっていた(中略)。しかし、世界の多くの国と同様に、これらの研究はすべて、今ではニセ科学的の烙印を押されており、まったく意味がないものだ。超心理学など存在しない。おとぎ話だ」と、アレクサンドロフは断じた。
「いかなるものであれ、離れたところにいる人間に思念を伝達できるとの主張には、科学的根拠はなく、そうした報告例は存在しない。まったく不可能だ」と、アレクサンドロフは付け加えた。
(翻訳:ガリレオ)
※4月9日号(4月2日発売)は「日本人が知らない 品格の英語」特集。グロービッシュも「3語で伝わる」も現場では役に立たない。言語学研究に基づいた本当に通じる英語の学習法とは? ロッシェル・カップ(経営コンサルタント)「日本人がよく使うお粗末な表現」、マーク・ピーターセン(ロングセラー『日本人の英語』著者、明治大学名誉教授)「日本人の英語が上手くならない理由」も収録。
ブレンダン・コール
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