台湾海峡で中国軍が軍事演習 アメリカは「脅し」と反発
ニューズウィーク日本版 / 2019年4月16日 13時10分
中国による軍事演習を受けて、台湾は独自に空軍と海軍の部隊を配備。台湾国防部は声明を発表し、「軍事作戦と世論戦を通じて、台湾海峡で現状に挑もうとする中国の試みは、台湾海峡の平和を助けるものではなく、地域の安定に悪影響を及ぼすものだ」と述べた。
米国在台湾協会のイベントには、米連邦議会下院の代表団も出席していた。代表団を率いるポール・ライアン前下院議長は、マイク・ペンス米副大統領が2018年10月に行った演説を引用し、台湾の「民主主義の擁護は、すべての中国国民により良い道を示すものだ」と語った。
中国の習近平国家主席は「一国二制度」の原則の下、台湾に限定的な自治を認めてきた(香港とマカオについても同様だ)。だが習は、必要とあれば武力によって中国と台湾の再統合を行うとも表明している。
4月23日には山東省青島で、中国海軍の創設70周年を記念する大規模な式典が予定されており、同式典には約60カ国の代表団が参加するとみられている。4月下旬には、中国海軍とロシア軍との合同海上軍事演習も行われる予定だ。ロシアも中国もトランプ米政権とは外交政策上の対立関係にあり、米軍の「拡張主義」と見なすものに反発を抱く両国は関係を緊密化させている。
(翻訳:森美歩)
トム・オコナー
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