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「人間の肥料化」が合法化されそう、何それ?

ニューズウィーク日本版 / 2019年4月24日 16時30分



ワシントン州立大学の研究者リン・カーペンター・ボッグスとともにこのアイデアを練り上げたスペードは、その他の環境志向の葬儀団体の支援も受けている。「グリーン埋葬協議会(Green Burial Council:GBC)」のリー・ウェブスターは本誌に対し、スペードのコンセプトは地球にとっても人間にとっても「ウィン・ウィン」だと語った。「地方でも墓地が満杯になりつつある現状を考えれば、場所の確保、利用のしやすさ、環境への影響、遺族の感情的なニーズにしっかり対応できる、代替的な手法を開発する必要がある」とウェブスターは話している。

GBCが推奨する「グリーン埋葬」は、「生分解を妨害しない」柩や布を用いて、3.5~4フィート(1~1.2メートル)の深さに埋葬する方法だという。また、遺体防腐処理用に化学物質を使うことや、墓地の下の地面を支えるためにしばしば使われるコンクリートや金属のアーチに反対し、二酸化炭素排出量の多い火葬にも異を唱えている。

「グリーン埋葬が不可能なところでは、遺体の堆肥化はきわめて理にかなっている。堆肥化は、グリーン埋葬の分解プロセスを再現するのに加えて、有益な物質を生み出す。つまり、肥料だ」とウェブスターは言う。

「死に意味を求める人間古来の習慣を、私たちは思い出すべきだ」

(翻訳:ガリレオ)



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キャサリン・ハイネット


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