自衛隊の多国籍軍参加へ──シナイ半島派遣はその第一歩
ニューズウィーク日本版 / 2019年5月10日 14時50分
自衛隊がいきなり多国籍軍と肩を並べ、独裁政権の打倒やテロリスト根絶のために戦うようになるわけではない。それでも、今回の決定は大きな前進だ。
日本の安全保障政策は、少しずつ段階的に変わる。今回の派遣がうまくいけば、平和と安定のために自衛隊が多国籍軍と共に貢献を期待されている多数の国際的活動の最初の例になるかもしれない。
「国連の管理下」という制約から解き放たれた日本は、もっと幅広い海外での任務にもっと自由に自衛隊を派遣できるようになるはずだ。今はささやかな動きにしか見えないかもしれないが、日本は安全保障でも新時代に突入した可能性がある。
From Foreign Policy Magazine
<本誌2019年5月14日号掲載>
※5月14日号(5月8日発売)は「日本の皇室 世界の王室」特集。民主主義国の君主として伝統を守りつつ、時代の変化にも柔軟に対応する皇室と王室の新たな役割とは何か――。世界各国の王室を図解で解説し、カネ事情や在位期間のランキングも掲載。日本の皇室からイギリス、ブータン、オランダ、デンマーク王室の最新事情まで、21世紀の君主論を特集しました。
ジェフリー・ホーナン(米ランド研究所)
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