ホルムズ海峡のそばで石油タンカーに攻撃
ニューズウィーク日本版 / 2019年5月14日 17時45分
<関連記事>米空母配備、イラン曰く「悪いのはボルトンだ」
5月12日の報道を受け、アメリカの連邦海事局は船舶に対し、フジャイラ沖を航行する際には注意するよう呼びかけた。ただし、妨害行為の報道についてはまだ確認が取れていないと述べた。
一方、イラン外務省は、妨害行為と思われる事件について懸念を表明したものの、事件への関与は否定した。
イラン外務省のアッバス・ムーサヴィ報道官は13日、中東地域の海上輸送の安全はきわめて重要であると述べ、今回の事態は「憂慮すべきものであり、遺憾だ」と述べた。国営イラン通信(IRNA)によれば、ムーサヴィはさらに、「良からぬ意図をもった人々が画策する策略」や「外国人による冒険主義」によって地域の安定を揺るがす行為は一切許されないと釘を刺した。
フジャイラは、アラビア海からペルシャ湾へとつながる海上交通の要所、ホルムズ海峡の近くに位置する。この輸送路は、世界の石油業界にとっての大動脈であり、世界で取引される全石油のほぼ20%がこの海峡を通っているとCNNは指摘する。海峡の最も狭いところは幅が33kmほどしかない。
<関連記事>イランがホルムズ海峡を封鎖したらどうなるか
イランは、アメリカと軍事衝突した場合には、国際船舶の通行を止めるためにホルムズ海峡を封鎖すると警告している。そうなれば、石油の世界供給に問題が起こる恐れがある。
(翻訳:ガリレオ)
※5月21日号(5月14日発売)は「米中衝突の核心企業:ファーウェイの正体」特集。軍出身者が作り上げた世界最強の5G通信企業ファーウェイ・テクノロジーズ(華為技術)。アメリカが支配する情報網は中国に乗っ取られるのか。各国が5Gで「中国製造」を拒否できない本当の理由とは――。米中貿易戦争の分析と合わせてお読みください。
UAE沖で何らかの攻撃を受けたタンカー。船体に穴が開いているのが見える
デービッド・ブレナン
-
-
- 1
- 2
-
この記事に関連するニュース
-
2024年のMENAの経済成長率予測は0.7ポイント下方修正の2.4%、地域情勢悪化と石油減産方針が影響(中東、サウジアラビア、イラン、エジプト、アラブ首長国連邦、パレスチナ、アフリカ)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年6月28日 0時40分
-
「海賊行為」とフィリピン軍激怒 中国海警局との衝突の映像を公開へ 対立深まる南シナ海
乗りものニュース / 2024年6月26日 11時42分
-
海運業界が緊急フーシ派対策を要請、紅海沈没2隻目で
ロイター / 2024年6月20日 14時2分
-
「サウジアラビア v アラブ首長国連邦」中東地域の主導権をめぐる静かなる地政学争い
ニューズウィーク日本版 / 2024年6月19日 13時12分
-
池上彰「第三次世界大戦は起きない」と考える理由 人類が「2度の世界大戦」から学んだこととは
東洋経済オンライン / 2024年6月16日 18時0分
ランキング
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)