ISIS敗残兵の拠点と化すアフガニスタン
ニューズウィーク日本版 / 2019年5月28日 15時45分
<旧ソ連出身のISIS兵士5000人がアフガニスタン北部に潜伏しているとロシア治安当局が警告>
ロシア連邦保安局(FSB)のボルトニコフ長官は5月21日、テロ組織ISIS(自称イスラム国)兵士5000人がアフガニスタン北部に展開し、旧ソ連諸国を脅かしていると警告した。
ボルトニコフは旧ソ連諸国の治安当局者との会議に出席。シリアから帰還した旧ソ連出身兵がアフガニスタンとパキスタンで活動するISISの支部「ホラサン州」に参加する実態を説明した。「戦闘員は難民や移民労働者に紛れて、戦闘地帯から流入している」と指摘。工作員が思想を広め、スリーパー・セルに仕立てて送り込み、テロを実行するという。
シリアとイラクで米軍がISISを掃討する一方、アフガニスタンでISISの存在感が増している。地元の戦闘員は14年にISIS指導者アブ・バクル・アル・バグダディに忠誠を約束。ホラサン州には中央アジア出身のゲリラや、ISISの知名度に引き寄せられた元タリバン戦闘員が加わった。
米当局筋も4月末、アフガニスタンがISISによる対米テロの基地になると警告している。
<本誌2019年6月4日号掲載>
※6月4日号(5月28日発売)は「百田尚樹現象」特集。「モンスター」はなぜ愛され、なぜ憎まれるのか。『永遠の0』『海賊とよばれた男』『殉愛』『日本国紀』――。ツイッターで炎上を繰り返す「右派の星」であるベストセラー作家の素顔に、ノンフィクションライターの石戸 諭が迫る。百田尚樹・見城 徹(幻冬舎社長)両氏の独占インタビューも。
カラム・ペイトン
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