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韓国で日本のハイブリッド車がシェアを拡大させている理由とは

ニューズウィーク日本版 / 2019年5月27日 17時0分

充電整備の立ち遅れでハイブリッドが人気に

政府や自動車メーカー各社が電気自動車の普及に取り組む一方、環境部の調査で55.8%の消費者が充電に懸念をもっている。充電スタンド検索サイトのイーブイウェア(EVwhere)に掲載されている2019年5月時点の充電スタンドは約9000箇所、充電器は1万5000基余りで、政府は今年中にさらに2200基以上が新たに設置される予定というが、地域格差が大きく、充電スタンドが電気自動車の普及速度に追いついていないのだ。



さらに電気自動車が1回の充電で走行できる距離は常温が基準である。韓国は首都圏など冬の気温が氷点下になる地域が多く、冬季の走行可能距離は大幅に短くなる。また、充電スタンドの97%が、屋根がなく風雨に晒されている。故障リスクに加えて、自然災害発生時には感電などの懸念もある。

電気自動車市場が拡大している主な要因は、環境問題に反応する消費者が増えたことだが、一方、充電に不安を持つ消費者はハイブリッド車を選択する。ハイブリッド技術は日本車が最高水準という認識が定着しており、日本車の需要はまだまだ増えると業界関係者は予測する。

EUを筆頭に世界の潮流は電気自動車で、輸出企業の現代自動車や起亜自動車に加えて、SKなども電気自動車用バッテリーの開発を強化するなか、お膝元の韓国で、インフラ整備の立ち遅れが普及にブレーキをかけ、ハイブリッド技術で先行する日本車の拡大につながっている。


佐々木和義


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