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天才ダ・ヴィンチはADHDだった!?

ニューズウィーク日本版 / 2019年5月28日 16時50分

代表作の1つでもある「最後の晩餐」は3年かけて1498年に完成させたが、制作中、依頼主のミラノ公に仕上がりの遅さを問い詰められたダ・ヴィンチは、機転を利かせて「イエスとユダのモデルが見つからないから」と言い訳したと「ブレイン」は説明している。



「ADHDは、生まれ持った才能をうまく活かし切れないということ」

では実際に、ダ・ヴィンチは現代でいうところのADHDだったのだろうか? 「ブレイン」はADHDについて、「小児期に見られる、遺伝性が高い行動障害で、特徴としては、何かを常に先延ばしにする、タスクを完成させられない、うわの空になってしまう、心身共に落ち着きがない、などがある」という、デンマークにあるオーフス大学のデモンティス助教授による説明を引用。ただしカターニ教授らは、かつては子どもの病気とされていたが、現代では大学生や仕事で成功している人もADHDと診断されることがあるとしている。

こうしたADHDの特徴の一部は、うまく活用すれば長所にもなり得ると「ブレイン」は説明する。うわの空になって他のことを考えてしまう部分は創造力や独創性を伸ばす力に、落ち着きのなさは何か新しいものを探す原動力や変化を作る行動力に活用できる。

ロイター通信がカターニ教授に電話でインタビューしたところ、同教授はADHDについて「困難な人生を生きる運命の、知能が低い子だと誤解している人が多い」と悲しがり、今回のダ・ヴィンチの分析が、ADHDへの偏見をなくす手助けになってくれれば、と語った。

「ADHDはIQが低いとか創造性がないということではなく、むしろ生まれ持った才能をうまく活かし切れないことだということが、今回のケースで伝わればうれしい」



ADHD could have been the key to Leonardo da Vinci's genius-Business Insider




松丸さとみ


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