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日米貿易交渉は参院選後と言うトランプ、日本の民主主義はバカにされているのか? - 冷泉彰彦 プリンストン発 日本/アメリカ 新時代

ニューズウィーク日本版 / 2019年5月28日 19時0分

現時点では、ロシア疑惑に関する「ムラー報告書」が明らかにしたトランプ大統領の姿、つまり「自陣営の勝利のためには国益を毀損しても平気」な姿は、依然として中道から左の有権者を動揺させています。

ですが、政権の受け皿となるべき民主党では、党内の左右対立が激化しています。現時点では前副大統領のジョー・バイデン氏が先行していますが、彼とは水と油の存在である党内左派は50%以上の支持率を確保しており、このままではとてもトランプの再選を阻止するような戦闘態勢は組めそうもありません。アメリカの民主主義もまた、かなり苦しいレベルとなっています。

そう考えると、まだ日本の状況は「マシ」とも言えます。ですが今回は、共同声明が見送られたことで、「決定事項」の確認が難しいわけです。通商問題に加えて、対北朝鮮外交について、あるいは対イラン外交について、どのような協議がされているのか、また日本が取りうる選択肢は、それぞれ具体的に何があるのかは、もっと明らかにされなくてはなりません。

政府が必要に応じて情報公開し、またジャーナリズムや野党を含めて、実現可能、対応可能な選択肢を中心に意味のある議論が活発化すれば、日本の民主主義も機能している姿を見せることができるのではないでしょうか。

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