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日本の無神論者は最も「超自然を信じない」──6カ国での大規模調査

ニューズウィーク日本版 / 2019年6月7日 18時20分

日本の無神論者・不可知論者が最も多く「信じる」と答えた「超自然的な現象」は、「人生における重要な出来事は、『起こるべくして起こる』または『理由があって起こる』」だった(無神論者20%強、不可知論者30%強)。



一方で、こうした超自然的な現象を一切信じないと答えた人の割合は全体的に低く、最も多い米国でも、無神論者で35%、不可知論者で10%に過ぎなかった。無神論者や不可知論者のうち超自然的な考えに最もオープンなのは中国で、「一切信じない」という人が占める割合は無神論者で8%、不可知論者で2%に過ぎなかった。

日本人は将来に悲観的?

日本人は無神論者・不可知論者も、そうでない一般の人も、他の5カ国と比べて将来についてかなり悲観的なようだ。価値観を問う質問で、「長い目で見ると、社会はよくなっていく」に同意した人の割合は無神論者・不可知論者全体で13%、一般の日本人は21%だった。この質問に最も楽観的だったのは中国で、無神論者・不可知論者全体で69%、一般の中国人は83%が同意すると答えた。

「この世は究極的に無意味なものである」に同意したのは、無神論者・不可知論者、一般の人ともにブラジル人が最も多く(47%、25%)、日本人が最も少なかった(14%、23%)。全体的に、無神論者・不可知論者の方がそうでない人と比べ「この世は究極的に無意味」と考える傾向が強い中、唯一日本だけが、「この世は無意味」と考える無神論者・不可知論者の割合が一般の人を下回った。

では、こうした無神論者・不可知論者は、この世の何に価値を見出しているのだろうか? 調査では、参加者の価値観を調べるため、「美」「芸術」「家族」「恋愛」「自然」「正義」など43項目を挙げ(当てはまるものがない場合は「その他」として例を挙げてもらった)、自分にとって最も大切なものを5つ選んでもらった。どの国でも似たような結果となり、14項目に回答が集まった。「家族」が最も多く、無神論者・不可知論者では4カ国で、一般の人はすべての国で1位になった。ブラジルと中国の無神論者・不可知論者では「自由」が1位だった。「自由」を選んだ国は他にも多くあり、日本の無神論者・不可知論者では2位に挙げられている。6カ国全体で他に多く挙げられたのは、「思いやり」「真実」「自然」「科学」「友情」「平等」だった。


松丸さとみ


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