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ホロコーストをめぐる歴史問題が欧州サッカーに飛び火

ニューズウィーク日本版 / 2019年6月19日 16時30分

<サッカー欧州選手権予選でポーランドがイスラエルに快勝すると、第二次大戦中のユダヤ人殺戮を指す「ポグロム」という言葉が飛び出した>

サッカーの国際大会に、歴史認識をめぐる争いが持ち込まれた。6月10日、ヨーロッパ選手権予選でポーランドがイスラエルに快勝すると、ポーランドサッカー協会がフェイスブックに「ポグロムだ! イスラエルに4-0で勝った!」と投稿。ポグロムとはもともとロシア語で組織的な虐殺を意味し、英語では特にロシア帝国におけるユダヤ人殺戮を指して用いられるようになった言葉だ。

この言葉が想起させるのは、第二次大戦中のナチスドイツによるユダヤ人虐殺。多くがヨーロッパ各地からポーランドの強制収容所に送られたが、戦後ポーランド人の多くは、ポーランド国内で個人がホロコーストに加担していたとする歴史認識を受け入れてこなかった。

ポーランドの右派政権は昨年、ホロコーストへの同国の関与を示唆することを違法とする法律を成立させた。一方で、今年2月にはイスラエル首相がホロコーストで「ポーランド人はドイツ人に協力していた」と発言。歴史認識をめぐる両国の争いが、サッカーにまで飛び火した形だ。

<本誌2019年6月25日号掲載>


※6月25日号(6月18日発売)は「弾圧中国の限界」特集。ウイグルから香港、そして台湾へ――。強権政治を拡大し続ける共産党の落とし穴とは何か。香港デモと中国の限界に迫る。



カラム・ペイトン

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