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世界遺産の砂丘が壊滅? 原因は観光客の野外のいけない行為......

ニューズウィーク日本版 / 2019年7月1日 16時40分

さらに、同じくスペインのマヨルカ島など、観光客が多く集まる島の砂浜や砂丘で似たような危機に面しているところもあるようだ。

オーバーツーリズムの弊害

観光客が過度に集中し、観光地に様々な弊害をもたらす「オーバーツーリズム」が昨今取り上げられることが多い。ヴェニス、バルセロナ、日本では京都などがオーバーツーリズムに苦しんでいるが、イビザも例外ではない。テレグラフ紙によると、人口13万の島に、2017年には320万人以上が押し寄せたという。うち、抜きん出て多いのはイギリス人で87万以上、次いでスペインの約68万、イタリアの約43万と続く。

世界的に有名なナイトクラブや高級レストランが観光客で成り立っているのも事実だが、生活を脅かされ困惑した住民たちが悲鳴を上げ始め、昨年、500人以上の島民が集まり、島で初めての抗議デモが行われた。

住民たちは、オーバーツーリズムによる弊害、たとえば物価や家賃の高騰、犯罪率の上昇、騒音被害などについて抗議の声を上げた。観光客同士によるレイプや暴力沙汰は後を絶たず、この6月だけでも、男性が繁華街の中心でレイプされたり、女性が輪姦されたりした。被害者・加害者すべてイギリス人だ。

抗議の声を受け、イビザでは昨年から、島の特定の地域でAirbnbなどの民泊サイトに個人住宅の中の部屋を登録することが禁じられた。また、ナイトクラビングの中心地であるサン・アントニオでは保護区域が設けられ、クラブの営業は午前5時から3時までに短縮され、また野外バーの営業は深夜までとなった。

これからは21世紀型の、持続可能なツーリズムを目指していくという。



10 Things NOT to Do in Ibiza


モーゲンスタン陽子


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