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近頃の格安クルーズはまるで男女の動物園 優雅な船旅にさようなら

ニューズウィーク日本版 / 2019年8月2日 17時45分



クルーズ船がまるで「水上都市」のようにどんどん大型化し、何千人もの乗客が乗船するようになる一方で、開放的な「性的快感」を求める気運が盛り上がっている。

客だけでなく、乗務員も同様だ。船上で長い時間を過ごす乗務員たちは、「よく働き、それ以上に遊べ」が信条。ある乗務員によれば、勤務は12時間シフト。乗務員だけのパーティーもあり、そこでみんな「はじける」のだという。

「月に1回、乗務員だけで盛装してパーティーをするが、そこでカップルが誕生する。イギリス人はだれかれ構わず手を出していた。みんな上級船員と寝たがった。彼らの方がいい客室を使っているからだ」

ある元乗務員によれば、既婚者でも「船上の妻/夫」をキープしているスタッフが多かったという。

「こんなことはめったにない」

ロイヤル・カリビアン・クルーズが実施した調査では、回答者1000人のうち98%が、船旅を「最もロマンチックな旅だと思う」と回答。99%がクルーズ中のアクティビティとして一番好きなのは「セックス」だと回答した。

調査の主な結果は以下のとおり。
・90%がクルーズ中に一番多いアクティビティとしてセックスを挙げた
・75%が船旅でパートナーとの絆が深まると回答
・62%が船上のセックスは最高だと回答
・52%が地上よりも船の上の方がパートナーとの関係が親密になる傾向が強いと回答
・31%が夜は冒険するのにぴったりの時間帯だと感じる
・28%がセックスは朝・昼・夜のどの時間帯でも構わない

だがトラベルエディターのリサ・ミノーは、イメージが損なわれた部分はあってもクルーズの楽しみがなくなってしまった訳ではないと指摘する。地上であれ海上であれ、パーティーとなると普段はしないような突飛な行動をとる人はいるものだと彼女は言う。

「私はこれまで20以上の船でクルーズをしてきたが、先日ブリタニカ号で起こったような場面に遭遇したことはまだ一度もない」

(翻訳:森美歩)


※8月6日号(7月30日発売)は、「ハードブレグジット:衝撃に備えよ」特集。ボリス・ジョンソンとは何者か。奇行と暴言と変な髪型で有名なこの英新首相は、どれだけ危険なのか。合意なきEU離脱の不確実性とリスク。日本企業には好機になるかもしれない。



学生向けに春休みクルーズを販売する米CPC社の動画

カルヤン・クマル


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