3度のミサイル発射、北朝鮮は「安保理決議違反」ではないと主張
ニューズウィーク日本版 / 2019年8月5日 17時44分
2日の北朝鮮外務省の声明によれば、「北朝鮮はいかなる国ともミサイルその他の飛翔体の射程の制限に関して合意を結んではおらず、関連する国際法に縛られてもいない」という立場だ。「核実験やICBMの試験発射を停止するという北朝鮮の決断は、対話のパートナーに対する善意と配慮の結果に他ならない」とも主張した。
また外務省は「朝鮮半島の平和と安定に対する国際社会の共通する期待に配慮し、北朝鮮は最大限の忍耐をもって20カ月以上にわたり、核実験とICBMの試験発射を停止している。だが国連安保理は、韓国における軍事演習や韓国への最新鋭の攻撃兵器の搬入には目をつぶる一方で北朝鮮の通常兵器の開発に対する根拠のない中傷を行い、北朝鮮の神経を逆なでしている」と主張。「わが国の国連に対する堪忍袋の尾が切れた」とも述べた。
一方のトランプは2日のツイートで、今回のミサイル発射が重大な挑発だとの考えには与しないとの姿勢を示した。3回の発射は「シンガポールでわれわれが署名した合意の違反ではないし、そもそもわれわれが握手した際、短距離ミサイルは議論されなかった」とトランプは述べた。
またトランプは、発射が安保理決議違反である可能性は認めたものの、「金委員長は私を失望させたいとは思っていない。北朝鮮にとっては非常に多くを手にできるチャンスだ。金正恩のリーダーシップの下で国としての可能性は無限だ」とも述べた。
(翻訳:村井裕美)
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トム・オコナー
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