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WHO「35度以上は扇風機で熱中症を予防できない」 と注意を促しているが.....

ニューズウィーク日本版 / 2019年8月9日 18時0分

結果は、扇風機を湿度の高い中で使用した場合、核心温度が下がり、心臓血管への負担が軽減され、快適度も向上した。一方で、熱指数が低い、乾燥した環境で扇風機を使用した場合は、核心温度も心臓血管への負担もぞれぞれ上がり、実験参加者はより暑くなったように感じたという。実験時には、台の上においた扇風機を使用したが、ジェイ准教授は、天井に付いているシーリングファンでも効果は同じだと話している。



「高湿度なら扇風機でも何もないよりかはマシ」

この結果を見て、米ジョンズ・ホプキンス大学医学部のマシュー・レビー准教授はロイター通信に対し、汗の蒸発による熱損失を扇風機の風が手助けするためだと説明。「湿度が高い環境にいる人の場合、もしエアコンがなければ、扇風機でも何もないよりかはマシということになる」と話した。

欧州では、エアコンの設置率は非常に低く、ポリティコ・ヨーロッパによると一般家庭のエアコン普及率はわずか5%に過ぎない(米国は90%)。

ジェイ准教授は今回の実験結果から、WHOなどのガイドラインは不要に保守的過ぎると指摘。「扇風機の使用が逆効果になるのは、米国のフェニックスやラスベガス、オーストラリアのアデレードなどのように、気温が非常に高くて湿度が非常に低い場合だけ」と話し、米国や欧州での熱波の場合は、扇風機の使用を推奨すべきだとした。


松丸さとみ


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