名車ビートルが残した、アートカーの豊かな歴史
ニューズウィーク日本版 / 2019年8月13日 17時0分
ブランクはその後もビートルを使ったアートカーを制作し、注目を集めた。98年に発表した「ピコ・デ・ガジョ」は、車体をエレキギターやドラム、キーボード、アコーディオンなどで派手に飾り立てた。
ほかにもビートルを使ったアートカーでは、ボディーを針金で作ったものや、無数の小さな電球で覆った車がよく知られている。どの車も、喜びと感動をもたらす方法で人々と触れ合うというアートカーの大きな目標に向けて作られたものだ。愛好家たちは、人々がアートカーから刺激を受け、何でも一定の型にはめたがる世界にノーを突き付けることを期待した。
アートカーには他の車種も使われたが、ブランクをはじめとするアーティストにとって、フォルムの美しいビートルは理想的な「キャンバス」だった。
自分たちが造らせた車が創造性と自由を表現する究極のツールになるとは、ナチスも想像していなかっただろう。
John A. Heitmann, Professor Emeritus of History, University of Dayton
This article is republished from The Conversation under a Creative Commons license. Read the original article.
<本誌2019年08月13&20日号掲載>
ジョン・ハイトマン (米デイトン大学名誉教授・歴史学)
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
[VW ゴルフ 50周年]ビートル後継モデル開発の舞台裏
レスポンス / 2024年4月29日 10時30分
-
「マセラティ」今なおエンジンにこだわる意味 この時代に新開発V6 3L「ネットゥーノ」の味
東洋経済オンライン / 2024年4月29日 7時15分
-
いすゞの「和製スーパーカー」!? 700馬力超えV12エンジン搭載! ミッドシップの4人乗り斬新マシン「コモ」に「今見てもかっこいい!」の声も!
くるまのニュース / 2024年4月28日 11時10分
-
今や有名サッカー選手御用達の「ハイパーカー」だが…90年代、財政難にあえいでいた孤高の名門〈ランボルギーニ〉が大復活を遂げたワケ
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月23日 11時30分
-
日産が新型「和製スーパーカー」初公開へ! 1300馬力超え&ド迫力ボディの「Hフォース」! 新たなコンセプトカーとともに中国登場へ
くるまのニュース / 2024年4月16日 21時10分
ランキング
-
1最大の脅威は「ウクライナ戦争ではなく中国」 トランプ陣営のシンクタンクが提言書出版へ
産経ニュース / 2024年5月4日 17時39分
-
2習近平氏が5日から5年ぶりに訪欧、米国の対中圧力に対抗 欧州の足並み乱す狙いも
産経ニュース / 2024年5月4日 19時48分
-
3CIAバーンズ長官、カイロ入り ガザ休戦交渉が本格化へ
共同通信 / 2024年5月4日 10時48分
-
4台湾地震1か月、花蓮の観光客激減・夜市は閑散と…「惨たんたる状況だ」
読売新聞 / 2024年5月4日 18時34分
-
5ゼレンスキー氏ら指名手配 ロシア内務省
共同通信 / 2024年5月5日 0時51分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください