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名車ビートルが残した、アートカーの豊かな歴史

ニューズウィーク日本版 / 2019年8月13日 17時0分

ブランクはその後もビートルを使ったアートカーを制作し、注目を集めた。98年に発表した「ピコ・デ・ガジョ」は、車体をエレキギターやドラム、キーボード、アコーディオンなどで派手に飾り立てた。

ほかにもビートルを使ったアートカーでは、ボディーを針金で作ったものや、無数の小さな電球で覆った車がよく知られている。どの車も、喜びと感動をもたらす方法で人々と触れ合うというアートカーの大きな目標に向けて作られたものだ。愛好家たちは、人々がアートカーから刺激を受け、何でも一定の型にはめたがる世界にノーを突き付けることを期待した。

アートカーには他の車種も使われたが、ブランクをはじめとするアーティストにとって、フォルムの美しいビートルは理想的な「キャンバス」だった。

自分たちが造らせた車が創造性と自由を表現する究極のツールになるとは、ナチスも想像していなかっただろう。



John A. Heitmann, Professor Emeritus of History, University of Dayton

This article is republished from The Conversation under a Creative Commons license. Read the original article.

<本誌2019年08月13&20日号掲載>


ジョン・ハイトマン (米デイトン大学名誉教授・歴史学)


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