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フリーランスの収入で「普通」の生活ができる人はどれだけいるのか

ニューズウィーク日本版 / 2019年8月28日 16時0分



目を疑うようなデータだ。フリーランスは時給500円未満が31.2%と最も多く、44.8%が時給750円未満で最低賃金を割っている。しかし勤め人ではないので、法律による庇護はない。

最近称賛されることの多いフリーランスだが、現実は非常に厳しい。低収入で労働時間も際限がなく、時間給の分布にすると<表2>の通りだ。身体を壊しても何の保障もなく自己責任で、国民健康保険や年金等の支払いも重い負担となっている。

一定以上の仕事を発注している企業は、フリーランスの社会保険の一部を負担する、ないしは年間賞与(ボーナス)を支給する――こういうシステムが検討されてもいい。企業は、フリーランスの人たちの努力や才能に依存して事業を行っているのだから。最近は、フリーランスにベーシックインカムを支給するという発想も出てきている。

超高齢化、情報化社会では、フリーランス的な働き方を欲する人が増え、その需要も高まる。当然、フリーランスの生活保障も必要になるが、その必要性がきわめて高いことは今回のデータから明らかだ。

<資料:総務省『就業構造基本調査』(2017年)>








舞田敏彦(教育社会学者)


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