不法移民の子供たちを無期限に拘束するトランプ政権の非道
ニューズウィーク日本版 / 2019年8月30日 17時30分
「拘束下の子供6人を死なせてきた政権だ。せっけんや歯ブラシのような必需品も不要と言い張るなど全く信用できない」と、トランプ政権の移民政策に対して抗議活動を組織してきたジェス・モラレス・ロケットは言う。「政府がすべきことはバラバラの家族を直ちに再会させることであり、食べ物もベッドもトイレも医療も制限して多くの親子を閉じ込めることではない」
コロンビア大学法科大学院「移民の権利クリニック」の統括責任者エローラ・ムカジーは6月、フローレス合意の定めにより拘束下の子供70人近くと面会。「大人100人程度のための施設に子供が700人も収容されていることを初めて知った」と、彼女は議会で証言した。
自分の名前を言うこともできないのに「怖い」とだけ繰り返し訴える幼い子たちや、おむつなしで走り回る赤ん坊たちがいたという。悪臭のため近づけない例もあった。「重病の乳児を入院させるため、われわれが介入する羽目になったことも初めてだ」と、ムカジーは言う。問題の根は、限りなく深い。
<本誌2019年9月3日号掲載>
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※9月3日号(8月27日発売)は、「中国電脳攻撃」特集。台湾、香港、チベット......。サイバー空間を思いのままに操り、各地で選挙干渉や情報操作を繰り返す中国。SNSを使った攻撃の手口とは? 次に狙われる標的はどこか? そして、急成長する中国の民間軍事会社とは?
ニコール・グッドカインド
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