地球には「大絶滅」がもう一回あった
ニューズウィーク日本版 / 2019年9月3日 15時45分
この発見は、「酸素のオーバーシュート説」を裏付けるものだと研究チームは言う。光合成生物の出現と大陸表面の風化によって大量の酸素が発生し、それが地球上の生命の進化を促したが、酸素を放出する生き物が増え過ぎて食料が不足し、それが生物の減少を招いたという説だ。
クロックフォードは、今回の発見が、地球の未来の変化を予想する上で役立つ可能性があると語る。「20億年前と同じように、(人間を含む)現在の生物圏は食物連鎖の底辺に依存している。つまり、海の微生物と地上の植物だ。大気中の酸素濃度が急激に変化することはもうないとしても、今後数十億年の間にまた変化して(食べる物がなくなる)可能性は十分にある」
私たちがまだ知らない大量死滅や大量絶滅が、まだまだあったはずだとも語った。そしてきっとこれからもあるに違いない。
(翻訳:森美歩)
※9月10日号(9月3日発売)は、「プーチン2020」特集。領土問題で日本をあしらうプーチン。来年に迫った米大統領選にも「アジトプロップ」作戦を仕掛けようとしている。「プーチン永久政権」の次なる標的と世界戦略は? プーチンvs.アメリカの最前線を追う。
また大量絶滅が起こるのか
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ハナ・オズボーン
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