プーチン政権は永遠に続くのか ロシア政界が模索する引き延ばしの秘策
ニューズウィーク日本版 / 2019年9月6日 20時10分
だから国会議長は2つ目の選択肢を用意した。憲法を修正し、大統領退任後もプーチンが権力を維持できるポストを新設する案だ。しかしこれは、2008年に最初の2期を終えたプーチンが「首相」に転じ、メドベージェフを大統領に据えた手法と酷似している。
【参考記事】北方領土問題を解決する気がないプーチンに、日本はどう向き合うべきか
国会議長の提言は、しょせん世論の反応を見るための観測気球にすぎないのだろう。しかし5年先の話に今から観測気球を揚げるのは異例だ。
2012年にプーチンが大統領職に復帰した際には、モスクワで市民の大規模な抗議デモがあった。あのときプーチンは、抗議行動はアメリカの陰謀だと非難した。そう言わねばならぬほどの脅威を感じていたからだ。それでも結局、政財界は一致してプーチンを支持した。2024年もそうなると、彼は信じたい。しかし確信は持てない。
ちなみに本人は固く口を閉ざしている。満を持して自分の計画を発表するつもりなのか? それともまだ、本人も決めかねているのか。
From Foreign Policy Magazine
<2019年9月10日号掲載>
※9月10日号(9月3日発売)は、「プーチン2020」特集。領土問題で日本をあしらうプーチン。来年に迫った米大統領選にも「アジトプロップ」作戦を仕掛けようとしている。「プーチン永久政権」の次なる標的と世界戦略は? プーチンvs.アメリカの最前線を追う。
クリス・ミラー(タフツ大学外交政策研究所ユーラシア部長)
-
-
- 1
- 2
-
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1バイデン氏“撤退検討”米紙報じる… 民主下院議員25人も撤退要求準備か トランプ氏の対抗馬にハリス副大統領が急浮上【news23】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年7月5日 11時11分
-
2ウクライナ、東部ドネツク州で激戦地から撤退…ロシア攻撃で「防衛陣地が破壊されたため」
読売新聞 / 2024年7月5日 10時45分
-
3スターマー氏、首相就任=労働党が地滑り的勝利―14年ぶり政権交代・英総選挙
時事通信 / 2024年7月5日 22時6分
-
4米兵事件に遺憾表明 エマニュエル駐日米大使「地域社会に透明性保つ必要ある」
産経ニュース / 2024年7月5日 15時50分
-
5焦点:ガザ戦後統治は誰が担うのか、イスラエルを悩ます難問
ロイター / 2024年7月5日 18時31分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)