米軍戦闘機が撮ったUFO映像「本物」と米海軍が認める
ニューズウィーク日本版 / 2019年9月19日 13時50分
<米海軍機が空で捉えた飛行物体が「未確認航空現象(UAP)」と分類され調査されていることがわかった>
米海軍は9月上旬、過去15年間に同軍の操縦士が撮影した飛行物体を「未確認航空現象(UAP)」と分類し、調査していることをようやく認めた。
<参考記事>米国防総省の極秘調査から出てきたUFO映像
折しも9月20日には、ネバダ州の機密軍事施設「エリア51」にUFO愛好家が集結するイベントが計画されている。フェイスブックでの参加呼びかけに、約200万人が参加を表明している。
9月17日付のサンディエゴ・ユニオン・トリビューン紙によれば、映像は2004年と2015年に海軍のパイロットがサンディエゴ沖と大西洋上空で撮影したもので、全部で3本ある。
これらの映像は、機密解除された政府文書を公開する「ザ・ブラック・ボルト」というサイトが入手した。問題の映像には小型の飛行物体が高速で飛び回る様子が映っているが、海軍報道官はこの映像について「一切、説明も仮説もない」と述べている。
「回転した」と興奮するパイロット
「FLIR1」、「Gimbal」と「Go Fast」と題された3本のYouTube動画を公開したのは、ポップパンクバンド「ブリンク182」の元メンバーで、現在はUFO研究機関「To the Stars Academy Arts and Science」の共同創業者兼会長であるトム・デロングだ。
「Go Fast」:海軍のF/A18スーパーホーネットの赤外線センサーがとらえたとされる飛行物体。超高速で飛行する物体を見たパイロットたちの興奮した声も入っている。
「FLIR1」:2004年に原子力空母ニミッツから撮影されたもの。光を放つ物体が高速で左に移動し、フレームの外に姿を消す。
「Gimbal」:また飛行物体をとらえた映像。「飛行物体が回転した」「集団で飛んでいる」など、パイロットたちの声も入っている。
9月20日に開催予定のイベント「エイリアンストック」は、そもそも「会場」のエリア51自体が空軍の機密施設なので今頃はキャンセルされたと思われるが、それでも米政府は、イベント開催日前後に近くを飛ぶはずの飛行機をすべて飛行禁止にした。
エリア51は空軍の実験場や訓練場として使われているが、立ち入りが厳しく制限されているために「UFOや宇宙人の秘密が隠されている」という噂が絶えない。
<参考記事>「政府は真実を隠している!」 UFOブームがアメリカに再び襲来
(翻訳:森美歩)
※9月24日号(9月18日発売)は、「日本と韓国:悪いのはどちらか」特集。終わりなき争いを続ける日本と韓国――。コロンビア大学のキャロル・グラック教授(歴史学)が過去を政治の道具にする「記憶の政治」の愚を論じ、日本で生まれ育った元「朝鮮」籍の映画監督、ヤン ヨンヒは「私にとって韓国は長年『最も遠い国』だった」と題するルポを寄稿。泥沼の関係に陥った本当の原因とその「出口」を考える特集です。
「Go Fast」:海軍のF/A18スーパーホーネットの赤外線センサーがとらえたとされる飛行物体
「FLIR1」:2004年に原子力空母ニミッツから撮影されたもの
「Gimbal」:また飛行物体をとらえた映像
スコット・マクドナルド
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