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欧州の危機はイギリスからドイツへ広がる

ニューズウィーク日本版 / 2019年10月3日 19時0分

「取り残された人々」の造反

フランスでもイタリアでも、従来の政党が凋落しポピュリスト政党が躍進している。どの国でも、この約30年間の成長から取り残され、疎外されたと感じている人々が造反している。ヨーロッパで最も豊かな英独においてすらこうであり、もっと小さな国ではその割合ははるかに高い。戦後ヨーロッパの繁栄を支えてきたエリートたちは、明らかにこの声に気付くのが遅過ぎた。この混乱はしばらく続くだろう。

既存の制度が新たな声を取り込んで「多数」の再構築に成功するか、それとも制度が破壊されて混乱の後に新たな制度へと至るのか。いずれにせよ、苦痛に満ちた長い移行期がヨーロッパを待ち受けている。

(筆者の専門は国際政治、ヨーロッパの安全保障)

<本誌2019年10月1日号:特集「2020サバイバル日本戦略」より>

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岩間陽子(政策研究大学院大学教授)


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