ヨーロッパでポピュリズムへの反省が始まった?
ニューズウィーク日本版 / 2019年10月5日 15時0分
それでもイギリスとイタリアの出来事を見ると、欧米の政治をむしばむ右派ポピュリズムに歯止めをかけることは可能なのだという希望が湧いてくる。
イギリスでは、ひと握りの勇気ある保守党議員がジョンソンの暴走にストップをかけた。イタリアでは、政治的現実主義がサルビニの野心をくじき、国家を危機の寸前から救った。
とはいえ、そのどちらも選挙の結果ではなく、政治的駆け引きの結果、生じた。このため、この現象が社会全体におけるポピュリズムの一時的後退を意味するのか、それとも、長期にわたる政治的軌道修正なのかは、まだ判断することはできない。
この疑問への答えは、イギリスの理性と、イタリアの現実主義が、大衆の不満にきちんと対処する政策を生み出せるかどうかに懸かっている。
それは歴史的に重大な意味を持つであろう20年アメリカ大統領選の行方にも、少なからぬ影響を与えるに違いない。
From Foreign Policy Magazine
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チャールズ・カプチャン(ジョージタウン大学教授)
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