『スラダン』を生んだ井上雄彦は、それでも中国「80後」世代の神
ニューズウィーク日本版 / 2023年9月6日 12時25分
『THE FIRST SLAM DUNK』は、中国のZ世代が一番集まるSNSアプリQQにあるメタバース空間「スーパーQQショー」でチケットを販売した。ここに期間限定の映画宣伝部屋をつくり、予告編を流してZ世代ユーザー向けに発信。簡単にチケットを買える設定だ。
このメタバース上の宣伝に携わった80後の開発スタッフは「自分の青春をZ世代にも伝えられるとは夢にも思わなかった」と話す。
実は原作者である井上雄彦氏個人に関する中国語の報道は少なく、ファンの中ではミステリアスな「神」と捉えられている。ただ、90年代にテレビアニメが社会現象になってから、 30年近くたった今また映画が社会現象になる作品はスラムダンクしかない。作品の舞台になった江ノ島電鉄の鎌倉高校前駅近くの踏切には、今も中国からの観光客が絶えず訪れる。こんな作品もスラムダンクのほかにはない。
井上雄彦
Takehiko Inoue
●漫画家
府川葵(ライター)
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