プーチンの「凶暴な下僕」カディロフ、主治医を殺すほど重篤な病?
ニューズウィーク日本版 / 2023年9月12日 19時58分
<ワグネルに次ぐプーチンの「私兵」になると目された軍勢を率いるチェチェンのカディロフが、健康状態悪化のうえ主治医も行方知れず。事態は想像以上に深刻かもしれない>
【動画】統制は取れているのか? RPGのバックブラストが直撃して倒れるチェチェン人兵士
ロシア南部チェチェン共和国の独裁者であるラムザン・カディロフ首長が、自身の健康状態が悪化したのは主治医が毒を盛ったからだという疑いを抱き、その医師は惨殺されたと報じられた。
この話の情報源は、ウクライナメディアおよびウクライナ内務省のアントン・ゲラシチェンコ顧問。ゲラシチェンコは、ロシアの治安情報に詳しいテレグラム・チャンネル「VChK-OGPU」を引用する形でこの件を伝えた。VChK-OGPUは、ロシア治安部隊の内部情報を入手したと主張しているが、それを裏付ける根拠は示していない。
カディロフは、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に忠誠を誓っており、ウクライナ侵攻でも残酷さで知られる自らの軍閥を率いてプーチンのために戦っている。
カディロフの健康状態が、進行中の腎臓障害で急激に悪化しているという報道はこれまでにもあり、毒を盛られたのではないかという臆測も広がっている。また、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで治療を受けたとの報道もある。
VChK-OGPUは9月10日の投稿で、自身の健康状態が突然悪化したことでカディロフが不安を抱き、担当医で副首相のエルハン・スレイマノフが毒殺を企てたと糾弾した、と伝えた。
複数の情報筋がVChK-OGPUに語ったところによると、スレイマノフが「生き埋めにされた」という噂もあるとのことだが、死亡を裏付ける確かな証拠はない。VChK-OGPUによれば、スレイマノフはカディロフに数回注射を打ったが、カディロフはこの注射が容体悪化の原因だと考え、2022年10月にスレイマノフを副首相の職から解任した。
<写真>カディロフと主治医
Russian media report that Kadyrov, worried and frightened by a sudden worsening of his health condition, accused his personal doctor, Elkhan Suleimanov, who also served as deputy prime minister, of trying to poison him.The doctor disappeared without a trace from October 2022,... pic.twitter.com/lozxKEo21D— Anton Gerashchenko (@Gerashchenko_en) September 10, 2023
ブレンダン・コール
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