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全国学力調査から見えてくる、地域内の「学力格差」

ニューズウィーク日本版 / 2023年9月20日 11時0分

この2つの数値を都道府県別に算出し、高い順に並べた表を作成した。それぞれの上位10位、下位10位を抽出すると<表2>のようになる。左欄は中央値で、右欄は中央値がQ1値の何倍かだ。

左側は県全体の水準だが、大よそ当局公表の平均正答率の結果と一致している。右側を見ると、内部格差が最も大きいのは沖縄県となっている。子どもの貧困が影を落としているのかもしれない。

対して秋田県や北陸の3県は内部格差が小さい。自宅での勉強時間を見ても、中ほどが多い「山型」になっており、大都市圏で見られるような「分極型」にはなっていない。全体の底上げがなされている。

当局が公表する平均値でよしとせず、元の(未加工の)分布表にまでさかのぼってみると、新たに見えてくることがある。他の官庁統計についても言えることだ。

<資料:文科省『全国学力・学習状況調査』(2023年度)>

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舞田敏彦(教育社会学者)


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