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「アダルト業」と「信仰生活」は本当に両立できないのか?...教会を破門される理不尽

ニューズウィーク日本版 / 2023年10月6日 14時45分

(写真はイメージです) Africa Studio-Shutterstock

<母親でモルモン教徒の私がアダルトSNS「オンリーファンズ」で活動したら、破門に...男性がポルノを見て破門されるだろうか?>

父の両親はカトリック、母方の家族はバプテストだった。だから子供の頃から教会に通っていたが、私はモルモン教会の礼拝が好きだった。家族だと感じることができた。ライフスタイルの一部にもなっていたし、私の子供たちも助けられてきた。

2017年に夫が死んだときも、モルモン教会は私の人生に深く関わった。何かあれば彼らは知ろうとして、できる限りのことをしてくれる。

    

教会がお金を出した夫の葬儀は、盛大で美しかった。夫が亡くなるまで、そして亡くなった後も2、3カ月の間、時には毎日、教会の人が家まで食事を持って来てくれた。

本当に感謝している。外から見ると奇妙に思うかもしれない。でも、自分がその中にいる間は、疑問に思ったりはしない。私は子供の頃からそうだったから。

私は野心があるタイプだ。たくさん稼いで成功したいと思っていたが、9時から17時まで働くのは向いていなかった。看護師を採用する仕事でそれなりの給料はもらっていたが、幸せではなかった。

子供の頃はずっとモデルになりたかった。夫の死後、普通の働き方から解放されたいと本気で考えるようになった。そして、21年のある日、オンリーファンズ(性的コンテンツの投稿が多い会員制SNS)の人気クリエーターの記事が目に留まった。

彼女の子供たちは、母親がアダルト向けコンテンツを作っているという理由でカトリックの学校を退学させられたとのことだった。彼女の収入を知り、私はすぐにオンリーファンズについて検索した。

人生が変わった瞬間だった。それまではたまにフェイスブックを使うくらいだった。アカウントの開設だけで2、3カ月かかったが、クリエーターの仕事に乗り出すと、1カ月足らずで仕事を辞められるほど稼げるようになった。

究極の選択を迫られて

今年の初めに別の地区の教会の人が、私がアダルトコンテンツの制作に関するポッドキャストを配信していることに気付いた。その人は私の教会のビショップ(監督者)にポッドキャストを転送した。「あなたの地区の人ではありませんか?」

朝5時にビショップからのメールで目が覚めた。私は嘘をつくつもりはなかった。でも、教会員であり続けるか、それともアダルトコンテンツを作り続けるのか、決めなければならないと言われた。彼は私が売春婦かポルノ女優だと思っていたのだろう。

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